最初は、風神図かと思った。手にバチを持ってるが、太鼓がよくみえないだろ。それに「雷神図」ってなっているからな。(笑)
風神図が見たことがない。あるはずだと思ったら、Saiが、なにやら「サザビーズ」のカタログにあるらしいという情報を持ってきてくれた。発見したら、アップします。
さて、この雷神図は、サックラー・ギャラリーの所蔵だ。1874年の作品。
Hokusai Ann Yonemura(著)の表紙でもある。
勝川春草から浮世絵を、司馬江漢から西欧画を、堤等琳からは漢画を、住吉広行に土佐派をうけて、これらをたちまち撹拌重畳していった。いや、その前に真似の天才だった。俵屋宗理となり、鍬形恵斎になって見せた。世阿弥でいうなら「物学」だ。
【松岡正剛の千夜千冊『本朝画人傳』村松梢風】からの引用だが、勝川春章の門に入ったのが1778年のこと。だが、翌年に破門だ。
この北斎は、風俗絵師からはじまり、四十代から五十代にかけて、読本挿絵、絵手本に至り、そうして七十代になって、「富獄三十六景」の傑作が誕生する。晩年になり、肉筆画を多く残す。