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記事 「ブーガンヴィル航海記補遺 by ディドロ」の続き



三人のタヒチ人 1897年
ール・ゴーギャン (Paul Gauguin)


このブーガンヴィル航海記補遺がなんぞやという方は一度うえの記事を読んでからにして。じゃないと勘違いをされる場合があるので。またおもしろおかしいところだけをトピックにしているので、「あらすじ」でもないことをご了解願いたい。

第3章 司祭とオルーの会話

35、6歳のタヒチ人オルーは、同い年くらいの探検隊付き司祭の面倒を引き受けることになる。ホームシティというところだね。

オルーの家族は妻に娘三人(アスト、パリ、ティア)だ。

司祭は床に就くが、主人のオルーがやってきた。

オルー
「男には、夜の相手が必要だ。妻、娘三人から好きな女を選んでくれ」

いやぁ、ルイ15世の時代だろうが現代であろうがびっくり仰天の話ではないか。これがタヒチがうまれた赤ん坊の時代で、司祭や僕らは耄碌した老人の時代で、その距離が大きいゆえに生まれる「びっくり仰天」の感覚なのだ。

司祭
「わたしの宗教、身分、正しい風習、慎みがこの贈り物をうけとるわけにはいきません」

こうして、オルーと司祭の「宗教」というやりとりが延々つづく。



I Raro te Oviri (Under the Pandanus) パンダナヌの下で 1891年 
ポール・ゴーギャン (Paul Gauguin)

オルー
「あんたの言う宗教という名前のものがちっともわからない。しかしよくないものだとしか考えられない。このオルーはおまえを招いた主人として、友として、このタヒチの風習に従ってくれと頼んでいるのだ。」

しかも末娘のティアまでが、「どうか私に名誉を与えてください。わたしに子供を生ませてください。」と懇願する。

オルー
「おれがしゃべって、おまえの気を悪くするようじゃいやだな。もしよければおれの意見も聞いてほしい」

などというあたり、なかなかオルーは好人物。

こうしてお互いに職人、三親方などの例え話を持ち出して、論じていく次第である。

司祭は、女性の名誉、不貞が蔑まれることを話すが、オルーは「そりゃまたどうして」を繰り返す。

そうして最初の晩、ティアは一糸まとわぬ姿で司祭の前にあらわれた。

第4章 「司祭とオルーの会話の続き」

女の黒いヴェール、灰色のヴェールの話が終わってから



Nevermore (横たわるタヒチの女) 1897年
ポール・ゴーギャン (Paul Gauguin)

司祭
「父親が娘と寝る、母親が息子と寝る、兄が妹と寝る、夫が人妻と寝る。そんなことをしてかまわないんですか。」

オルー
「なぜいけないんだね。」

司祭
「近親相姦じゃありませんか。不貞行為ではありませんか。」

オルー
「"きんしんそうかん"、"ふていこうい"とはどういう意味だね。」

司祭
「犯罪です。途方もない犯罪です。わたしたちの国では火あぶりですよ!」

オルー
「知ったこっちゃない。
タヒチの風習を持ち出して、ヨーロッパを非難することはできない。それと同じでおまえの国の風習をもとにしてタヒチの風習を非難することもできないわけさ。」

司祭
「じゃ、父親と娘が関係をもつことはどうでしょう」



Manao tupapau (The Spirit of the Dead Keep Watch) 1892年
ポール・ゴーギャン (Paul Gauguin)

オルー
「娘が不器量で、男からほとんど相手にされないという場合でなければ、あまりないことだ。」

司祭
「兄弟と姉妹の結婚はありふれているのでしょうね」

オルー
「そうだ。それにたいへんすすめられている。」

ここまでの会話は90%省略しているし、記事の会話も90%ぐらいの勢いで要約している。

さて最初の夜はティアが突然司祭の部屋に飛び込んで、次の夜はパリ、第3夜はアスト、そして第4夜は客としての礼節から自分を招いてくれた男の妻に一夜を捧げた。

要約の参考図書
世界の名著 中央公論社(昭和45年発行)

話は前後するが第2章「老人の別れの言葉」はタヒチだけには限らない、植民地や未開の地の発見によって禍を招くものに対しての話。これは明日にする。
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