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Paul Cézanne, Pastorale (Idylle), 1870 Musée d’Orsay


セザンヌの牧歌(バルバリア河畔のドン・キホーテ)は、これまで何度かマネの「草上の昼食」で取り上げてきた。そのたびに「バルバリア河畔のドン・キホーテ」に違和感がある。

確かにミゲル・デ・セルバンテスの「ドン・キホーテ」でもあるようだし、マネの草上の昼食を思わせる二人も描きこまれているし、原典だといえるジョルジョーネとティツィアーノの「田園の奏楽」を連想させるが・・・。

いまさらながら僕はアンリ・ファンタン=ラトゥールも描いてたワグナーのオペラ「タンホイザー」も、セザンヌの牧歌に描かれていると確信した。

一番左の女性はヴィーナス(快楽の女神ヴェーヌス)ではない?牧人の楽園として伝承されたアルカディアではなく、ここはヴェーヌスベルク(ヴィーナスの洞窟)かも。

しかしながら後ろ向きだが、海から上がるヴィーナス、ドン・キホーテよりもティツィアーノも描いたパドルのヴィーナス、オウィディウスの「変身物語」に登場するアンティオペが横たわる裸婦に想像できたりもする。

Henri Fantin-Latour Tannhäuser--Venusberg, 1876, lithograph

アンリ・ファンタン=ラトゥール タンホイザー ヴェーヌスベルク(ヴィーナスの洞窟) 1876


バーン・ジョーンズの描いた「ヴィーナス賛歌」も同じ主題。ワーグナーのあとのスウィンバーンの「ヴィーナス讃歌」の詞が元になる。

アンリ・ファンタン=ラトゥールが描いたのはワーグナーのオペラから。ボードレールがワーグナーの「タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦」(Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg)を絶賛。

なぜタイトルを「牧歌」(バルバリア河畔のドン・キホーテ)としたのだろうか。過去記事でも書いたがあえて「草上の昼食」にしなかったというこの作品。オルセー美術館では「バルバリア河畔のドン・キホーテ」という表記はない。たぶんその解釈に難があるんだろうか。

だが、ドン・キホーテは騎士道物語(頭の狂った騎士)だ。タンホイザーも騎士(快楽に狂った騎士)である。

ちなみに同作品が完成した1870年、リヒャルト・ワーグナーは妻コジマに器楽曲「ジークフリート牧歌」を送った。ジークフリートは前年に誕生した息子の名。

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