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EL ESPOLIO by El Greco  (C) Upton House, Warwickshire

エル・グレコ 聖衣剥奪 1577-78
アプトン・ハウス&ガーデンズ (ナショナル・トラスト)


© Parroquia de Santo Tomás Apóstol. Orgaz(Toledo). Spain

エル・グレコ 聖衣剥奪 1605
サント・トメ教区聖堂

 

El Greco  The Disrobing of Christ by Alte Pinakothek

エル・グレコ 聖衣剥奪 1606-08
アルテ・ピナコテーク


二枚ともトレド大聖堂の「聖衣剥奪」と同じ。あのゴッホの3枚の「ゴッホの寝室」と同じように、これも本人エル・グレコによるもの。バーンズコレクションにある他の画家が描いた「聖衣剥奪」の模写とは違うね。

このアルテ・ピナコテークの「聖衣剥奪」はトレド大聖堂のレプリカといわれているけど、自分ではアプトン・ハウス&ガーデンズ (ナショナル・トラスト)の「聖衣剥奪」に似ていると思っている。

El Greco  The Disrobing of Christ by Alte Pinakothek


ただし、キリストの左側に立つ鎧の人物の顔だけは、トレド大聖堂、アプトン・ハウス&ガーデンズは同じで、アルテ・ピナコテークの「聖衣剥奪」のこの鎧を身につけた騎士はちょっと違う。

El Greco Nobleman self-portrait

アルテ・ピナコテークの「聖衣剥奪」の鎧の騎士 エル・グレコ?
プラド美術館の胸に手を置く騎士 エル・グレコの自画像


聖衣剥奪にエル・グレコの自画像が描かれているといわれているが、トレド大聖堂ではなく、アルテ・ピナコテークの「聖衣剥奪」の鎧の人物の方が、グレコの自画像に良く似ている気がする。

トレド大聖堂の「聖衣剥奪」を描いた頃のエル・グレコ自身を描きこんだのではないだろうか。

Hl. Longinus

トレド大聖堂、アプトン・ハウス&ガーデンズの鎧の騎士 聖ロンギヌス?
マティアス・グリューネワルト(1470-1528)のキリストの磔刑の聖ロンギヌス


トレド大聖堂、アプトン・ハウス&ガーデンズの「聖衣剥奪」はエル・グレコが36、7歳の時。自画像というよりも、キリストをロンギヌスの槍で突き、後に改宗した聖ロンギヌスを描いているといわれている。

Catedral de Toledo Sagristia i sales annexes

トレド大聖堂 聖具室


ナショナル・トラストに寄贈されたアプトン・ハウス&ガーデンズに展示されている「聖衣剥奪」は1577年に委託されて制作し、トレド大聖堂の「聖衣剥奪」が描かれたのが1577-1579年だから、この作品の小さなヴァージョン(556 x 340 mm)は習作だったのだろうか。

Catedral de Toledo Sagristia i sales annexes

エル・グレコ 聖衣剥奪 1577-1579 トレド大聖堂 聖具室


エル・グレコの「聖衣剥奪」は、17 以上のバージョンがある絵画作品で、トレド大聖堂の上半分の作品の他、なかにはトレド大聖堂からクレームがきた「キリストの頭より高い群衆」をキリストの頭上から少々取り除いた作品もある。

(C) flickr by jaimelo

エル・グレコ 聖衣剥奪(部分) 1577-1579 トレド大聖堂 (C) flickr


以下の2枚は、「聖衣剥奪」の三人のマリア(小ヤコブの母、聖母、マグダラのマリア)と十字架を組む兵士をあえて削除して描かれた「聖衣剥奪」の作品。

こうしたレプリカはエル・グレコと工房、あるいはグレコの工房作品が多いようだ。

El Greco El Espolio

聖衣剥奪 (所蔵先、制作年数不明)


この「聖衣剥奪」はちょっとルーベンス(Peter Paul Rubens)っぽい。ルーベンスの模写かと思ったが、何も注釈がなかった。

EL ESPOLIO by El Greco

エル・グレコ 聖衣剥奪 1580-1600 ブタペスト西洋美術館

 

Baron Mór Lipót Herzog

(C)ヘルツォーク家の書斎 1910年頃


ブタペスト美術館所蔵のエル・グレコの作品は、もともとヘルツォーク家(ヘルツォーク男爵)のコレクションだったらしい。

Le partage de la tunique du Christ (dit aussi LEspolio), El Grec Musee des Beaux-Arts de Lyon


最近知ったことだが、リヨン美術館にもエル・グレコの「聖衣剥奪」があるらしい。サイトを調べたが何にもわからなかった。

トレドの上の部分だけ。ブタペスト西洋美術館所蔵の聖衣剥奪と同様の作品なんだろうか?

Le partage de la tunique du Christ (dit aussi LEspolio), El Greco Musee des Beaux-Arts de Lyon

エル・グレコ 「聖衣剥奪」 1581-86 リヨン美術館 


リヨン美術館所蔵の公開されている「聖衣剥奪」の画像は上の部分だけで、明らかにに下部分のマリア(小ヤコブの母)の頭と十字架を組み立てる兵士の背中部分が見えている。

あえてトレド大聖堂からの二つ目のクレームになる正典にない「三人のマリア」(小ヤコブの母、聖母、マグダラのマリア)を切り取られたような形で描いたんだろうか。

それともフルで見せてくれないワケ?あるいは下部分を剥奪された?この作品を見たことがないので、どうなんだろうと興味津々。

EL ESPOLIO by El Greco

聖衣剥奪 (これも部分だろうか。所蔵先、制作年不明)


少なくとも17枚あるといわれるエル・グレコと工房の「聖衣剥奪」。個人所蔵もあるらしいから滅多に見ることができない。残念だな。

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★2012.10.24 エル・グレコ作品記事リンク先
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