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Pride and Prejudice (Fine Edition) Illustrator  Kazuko Nomoto

ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 
イラスト Kazuko Nomoto (野元 和子)


英国ロイヤルメールからジェーン・オースティンの「高慢と偏見」出版200周年として、長編6作品のイラストの切手が発売された。ほかにもスタンプカードや書籍とのセットなどもあった。ちょうど発売時期に居合わせたので、お土産に買ってきた。

Illustrator Angela Barrett Jane Austen Stamps

一列を上下にしてみた。


この「プレゼンテーションパック」の切手はsaiの記事で各作品名とあわせているので参考に。

記事 英国ロイヤルメール ジェーン・オースティンの記念切手
記事 アンジェラ・バレットのイラスト ジェーン・オースティンの記念切手


「ノーサンガー僧院」はこちら。
記事 ノーサンガー僧院 ヴェラ・ナザリアンのコラボ本とアンナ&エレナ・バルブッソの挿絵本

ジェーン・オースティンは、どちらかといえば女性や若い人たちに人気があると思っていた。作者とその著作、その冒頭、あらすじは知っているけど最後まで読んだことがない。BBCのドラマ、映画もあるね。

あらすじ 高慢と偏見 - Wikipedia



  ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」 Penguin Classics 2009
デザイン・イラスト コラーリー・ビックフォード-スミス


英国ロイヤルメールで、ペンギン・クラシックシリーズの「高慢と偏見」が記念切手シリーズといっしょに販売されていた。

このデザインは、1894年、1895年のピーコック版をイメージさせたんだろうか。

Illustration by Hugh Thomson

ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 1895 Macmillan's edition
イラスト ヒュー・トムソン  出版 ジョージ ・ アレン (ロンドン)



ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 1894 peacock edition
イラスト ヒュー・トムソン 出版 ジョージ ・ アレン (ロンドン)


PRIDE & PREJUDICE ~ JANE AUSTEN ~ UNABRIDGED REPLICATION OF ED GEORGE ALLEN 1894

ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 (ジョージ ・ アレン ,ロンドン 1894版)
イラスト ヒュー・トムソン 


Susannah Fullerton

ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 2013


スザンナ ・ フラートン編のジェーン・オースティン 「高慢と偏見」は、イラストレーターのコニー・ガバート。

彼女のカバー・デザインでは「祝 高慢と偏見」も手がけている。

Classics Graphic Deluxe edition, Penguin, United States, 2009. Jacket illustration by Ruben Toledo

ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 
イラスト ルーベン・トレド


このルーベン・トレドのイラストはファッション誌でも評判になったもの。冒頭で紹介した野元 和子のイラストはルーベン・トレドの下半身だけを描いた感じにも思える。

日本でもルーベン・トレドのファンは多いんじゃないか?



ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 
イラスト Kazuko Nomoto (野元 和子)


Pride and Prejudice (Louis de Bernieres) 2007

ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」
ルイ・ド・ベルニエール編



ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」


「金持ちで独身の男が妻を必要としているということは、普遍的に認められた真理である。」

It is a truth universally acknowledged, that a single man in possession of a good fortune, must be in want of a wife.

「高慢と偏見」の有名な冒頭は、夏目漱石も絶賛していたそうだが、現代では金持ちで独身の男が妻を必要としているかは見当がつかなくなってきた。結婚観が変わってきたからだ。

Pride and Prejudice and Zombies: Deluxe Heirloom Edition

左 ジェイン・オースティン、セス・グレアム=スミス「高慢と偏見とゾンビ」2009
(ドゥギー・ホーナーのイラスト、ウィリアム・ビーチー「マーシャ・フォックスの肖像画」)
右 ジェーン・オースティン 「高慢と偏見」 2007


この「高慢と偏見」の冒頭。このタイトル以外で中野好夫訳「自負と偏見」での冒頭は、「独りもので、金があるといえば、あとはきっと細君をほしがっているにちがいない、というのが、世間一般のいわば公認真理といってもよい。」と翻訳されていた。

岩波の富田彬の冒頭の翻訳は「相当の財産をもっている独身の男なら、きっと奥さんをほしがっているにちがいないということは、世界のどこへ行っても通る真理である。」

安原和見が翻訳したのはジェイン・オースティン、セス・グレアム=スミス「高慢と偏見とゾンビ」で、パロディだけれど、「これは広く認められた真理であるが、人の脳を食したゾンビは、さらに多くの脳を求めずにはいられないものである。」

そうなると「これは広く認められた真理であるが、財産に恵まれた独身男性は、理想の結婚相手を求めずにはいられないものである。」というような置き換えが成立するわけだ。

馬鹿げているかもしれないけど、ジョージ王朝時代の哲学者ジョンロック(John Locke, 1632 - 1704)の社会契約論が成立している。


ジョンロック(John Locke)の思想の縮図 ジェーン・オースティンの小説


イギリス経験論の父と呼ばれたジョン・ロック(John Locke)。

ジョン・ロックは王権神授説からジョン・ロックの君主の支配権は国民との契約によって認められたものであるとする社会契約説を小説のなかで描いている。

なかでもそれぞれの「自然権(生命・自由・財産)」を守るために、国家は「自然権」を遵守する。見方を変えれば忠誠と誠実だ。

小説では家族が自然権の優位性を促し、社会的、経済的変化の必要性についての結婚を仲介している。

小説のヒロインの結婚相手は、「高慢と偏見」では中流階級の親族を持つベネット家が名家で伯爵家と姻戚関係がある大地主階級(ジェントリ)のダーシー、同じく大地主階級(ジェントリ)のビングリー家に媒介する。

「分別と多感」では、相続し損ねたダッシュウッド家の長女は大地主階級(ジェントリ)出身の牧師となるエドワード・フェラーズと、妹も大地主階級(ジェントリ)の大佐と結婚。

「マンスフィールド・パーク」では、バートラム准男爵家の長男と引き取られた姪との結婚。

「説得」はやや複雑だが、落ちぶれた准男爵家の令嬢と出生した海軍大佐の結婚。

またジョン・ロックは、観念は経験を通して得られ、知識は経験によって得られると主張し、人間は運命の犠牲者ではないと言ってる。

ジェーン・オースティンのヒロインたちは、彼女たちの経験で、オースティンによって正しく成長する。ヒロインの最終的な成長は、まさにジョン・ロックの「経験論」ではないか。

追記 キリスト教の言及がないといわれるジェーン・オースティンの裏には聖書のたとえが隠されているじゃんというsaiの記事も関心がわく。

記事 分別と多感 ダッシュウッド姉妹とサドのJJ姉妹




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