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杉浦非水 遊泳  1919大正期の文壇には芥川龍之介、有島武郎・武者小路実篤・志賀直哉ら白樺派、中里介山、菊池寛らが活躍し、演劇では小山内薫らが活躍する。

神戸市東灘区・灘区・芦屋市・宝塚市・西宮市・伊丹市を中心に阪神間モダニズムは、近代的な芸術文化・生活様式の発祥で、高級邸宅を中心に発展する。兵庫県立近代美術館、フランク・ロイド・ライト設計の山邑太左衛門邸(ヨドコウ迎賓館)、谷崎潤一郎の邸宅や旧居、仏教の大谷光瑞伯爵邸、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計の校舎が建設され、小磯良平や手塚治、朝比奈隆に湯川秀樹まで、芸術家や文化人が住まう。

この頃、日本画家・長谷川竹友、浪漫な竹久夢二や高畠華宵、毒のある甲斐庄楠音、岸田劉生、紫禁城の梅原龍三郎、安井曽太郎、高村光太郎、横山大観、安田靫彦、小林古径、速水御舟、下村観山が、大正期の洋画、彫刻、日本画に個性を開花させる。そのもう一つの流れに杉浦非水がいる。

この非水のポストカード「遊泳」は、1919年のものらしいが、大正時代の一瞬を生きた夭折の画家関根正二が亡くなった年でもある。

なんの不安も感じさせない遊泳。みな半身裸なので男児であるにちがいない。いずれ第二次世界大戦がはじまるのだが・・・。

Autumn River 秋の川 杉浦非水これもポストカード。左上には、細い橋をわたる一人の男の姿。悠々と仕事を終えた帰り道なのだろうが、アール・ヌーヴォーらしい川の流れに、落ち葉が星のように流れていくが、アール・ヌーヴォーの作風とは言い難い。どうやら大正時代(1912−1926)の作品のようだ。作品名は「秋の川である。ポストカードの左下にも書いてある。さすが大正、「川の秋」と右からの書き出しだ。

アール・ヌーヴォーの影響を受けた一人でもある非水は、神坂雪佳の一回り下の世代である。つまり雪佳と同時代を過ごしているグラフィックデザイナーだ。大正時代に入り、非水はゼツェッション・スタイルを独自に確立し、このポスト・カードも非水の独自性を感じる。また美人画本の装丁も手がけている。

三越百貨店たばこのポスターは、現在でも有名で保存されているし、非水図案集レトロスタイル図案集なども出版されている。

1914年には第一次世界大戦が勃発するが、護憲運動の「大正デモクラシー」の時代なんだな。大戦景気で経済もどんどん発展し、「富裕階層」は、「今日は帝劇、明日は三越」と自由な時代を謳歌したモガ(モダン・ガール)やモボ(モダン・ボーイ)が街を闊歩する大正ロマン。このモボの先端をいく男が杉浦非水でもあったのだ。
| 杉浦非水 | 22:35 | trackbacks(4)
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日本のアールヌーヴォーの時代に活躍した杉浦非水(1876 - 1965 本名 
| KAFKA | 2006/07/09 10:59 PM |
三越では着物柄まで着手した杉浦非水。彼のデザインはへぇーと思うものもあれば、日露戦争後の政治背景色のつよい作品には、ちょっとと距離を保ちたくなる。 僕の性質を理解していただいていると思うが、芸術家において「好きな作品」として鑑賞するので、芸術家自身
| RE+nessance | 2006/07/09 11:05 PM |
      1935年「非水自伝六十年」に、「図案に進出しよう」という杉浦非水
| Stylish-Club | 2006/07/10 12:51 AM |
杉浦翠子 『愛(かな)しき歌人の群』 昭和2年・福永書店 妻であり歌人である 翠子(本名 翠)の装丁を手がけた歌集です。 大正に入り、ゼツェッション・スタイルを吸収した杉浦非水ですが、この装丁も非水独自のデザインになるのでしょうか。 アール・ヌヴォーに
| Panga | 2006/07/10 12:22 PM |
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