一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | -

聖オディール教会(聖オリディア教会)は、アルザスにある。以前の過去記事「モーリス・ドニ 3枚の受胎告知」(L'Annonciation à Fiesole)で付録で紹介したドニの教会の壁画。この記事に移動しました。


(C)Ministère de la culture et de la communication
「聖オディール カソリック教会の壁画」1938 ラプトロワ(オー=ラン 旧アルザス地方) 4作目
Sainte-Odile Patronne ed l'Alsace Priez Povr Novs と記されている。


この右手前の四人組が気になるのだ。もし何かわかれば、追記することに。

この作品に描かれているのはサント・オディール山にある守護聖人オディール像だ。現在もこのオディール像を見ることができる。

サント・オディール山(Mont Sainte Odile)の修道院はオーネンブール城というアルザス公が所有していたものらしい。7世紀の時代のことで、アルザス公の子女オディールは、盲目で誕生し、始末される運命だったが、修道院に隠される。

このオディールが少女の頃に突然、目が見えるようになる。このオディールの家族と暮らしたい願いを叶えたために、兄だったか弟は、父アルザス公に殺される。たぶん、オディール誕生のときに跡継ぎが欲しかったとあるから、弟?



ラプトロワの聖オディール教会 右が1作目、左が2作目


このアルザス公は息子殺しの懺悔のために、オディールはオーネンブール城で暮らすことを許す。成長すると、政略結婚を迫られ逃げ出すが、アルザス公に捕まると思われた寸前に、岩が洞窟に変わり、彼女を守護した。

この奇跡的な場面を見たアルザス公はホッヘンブルクの城を修道院としてオディールに与えた。こうしてオディールは数々の奇跡を起こす。「奇跡の泉」もそのひとつ。「涙の礼拝堂」、「天使の礼拝堂」があり、彼女の石の棺があるところが「オディールの礼拝堂」となる。

最初の1枚目(連作の4作目)が、聖オディール山の修道院前に立つ聖オディール像が描かれている。「アルザスの聖オディールの守護聖人」というタイトル。


(C)Ministère de la culture et de la communication


モーリス・ドニ(Maurice Denis)とロバート・ギャル(Robert Gall)、クロード・ヴィヨーム(Claude Voillaume)の3人の共同制作された4枚の連作(église de Lapoutroie, Haut-Rhin : Quatre scènes de la vie de Sainte Odile)。この上記の画像作品は、オーネンブール城を得たオディールが描かれている。

ラプトロワの聖オディール教会(Église catholique Sainte-Odile,Lapoutroie)は、はじめは9世紀頃に建てられたらしい。1912年に建てられた教会が4番目。ドニは1938年に制作している。

さて、写真画像を含めて、3作品は紹介できたが、3作目が抜けている。2007年4月にアルザスのコルマールにあるウンターリンデン美術館( Musee D'Unterlinden)で、このドニのフレスコ画4作品の講義(L'unique oeuvre alsacienne de Maurice Denis)があったって。そこに小さく写っていた。

僕の別ブログの記事。(しばらくは、毎回同じコメントで。)

さて、1年以上放置していた僕の別ブログに、この少年たちに似た子供たちが描かれている作品を掲載。モーリス・ドニのオルセー美術館所蔵の〜モーリス・ドニ 礼拝堂装飾画6作品 「ミサ聖祭の栄光」〜だ。



宗教画関連は、saiも記事をアップした。「キリストの降誕」で、なかなかいいんじゃないの?

モーリス・ドニ関連記事
XAI 各作品に記事リンク 「モーリス・ドニ 塔の花嫁 ペレアスとメリザンドから」

| モーリス・ドニ(Maurice Denis) | 14:14 | trackbacks(0)



Maurice Denis The Annunciation at Fiesole 1898
モーリス・ドニ フィエーゾレの受胎告知 個人所蔵 


過去記事で、モーリス・ドニのフィエーゾレの受胎告知は少なくとも習作やリトグラフを含めて8枚はありそうだと書いた。過去記事に1枚追加し、現在は4枚の「フィエーゾレの受胎告知」を紹介している。

記事 モーリス・ドニ 3枚の受胎告知(フィエーゾレの受胎告知) 1枚追加! 

その「フィエーゾレの受胎告知」があと2枚を教えてもらったので、新記事にして紹介することにした。



Maurice Denis The Annunciation at Fiesole  1907 Sotheby's
モーリス・ドニ フィエーゾレの受胎告知 個人所蔵


もう1枚は、サザビーズにあった。描き方が全然違っている。「モーリス・ ドニ いのちの輝き、子どものいる風景展」では、フィエーゾレではなく、ドニの自宅があるプリウレをタイトルに「プリウレの窓辺の受胎告知」が展示されている。

僕は、ドニ ・ピュエシュ美術館の「プリウレの窓辺の受胎告知」より、1898年の「フィエーゾレの受胎告知」のほうが好きです。



Maurice Denis The Annunciation at Prieuré
ドニ ・ピュエシュ美術館(Musée Denys-Puech)


1898年の「フィエーゾレの受胎告知」と、ドニ ・ピュエシュ美術館所蔵の「プリウレの窓辺の受胎告知」は、モーリス・ドニの「キリストの教義」にそっくりだ。

記事 モーリス・ドニ キリストの教義



モーリス・ドニ キリストの教義 
モーリス・ドニ美術館(プリウレ)Catholic Mystery  1889


二人の子供。何が違うかといったら、司祭と大天使が違うだけ。司祭には天使の羽ないもんなー。

そしてドニの「受胎告知」の聖母は、ほとんどが左に描かれているが、「キリストの教義」では、聖女は右側に描かれている。

モーリス・ドニ関連記事
XAI 各作品に記事リンク 「モーリス・ドニ 塔の花嫁 ペレアスとメリザンドから
僕の過去記事 モーリス・ドニ 3枚の受胎告知
最近の知人の記事 モーリス・ドニ ロンドン・ナショナル・ギャラリー
sai の今年の記事 モーリス・ドニ セザンヌ訪問

あと、ドニの部屋に「黄色いキリストのある自画像」が掛かっている作品がある。ヴュイヤールの作品だ。

記事モーリス・ドニの部屋のゴーギャンの自画像 byヴュイヤール

さて、1年以上放置していた僕の別ブログに、この少年たちに似た子供たちが描かれている作品を掲載。モーリス・ドニのオルセー美術館所蔵の〜モーリス・ドニ 礼拝堂装飾画6作品 「ミサ聖祭の栄光」〜だ。



宗教画関連は、saiも記事をアップした。「キリストの降誕」で、なかなかいいんじゃないの?

| 受胎告知 | 18:28 | trackbacks(1)



モーリス・ドニ キリストの教義 モーリス・ドニ美術館
Catholic Mystery  1889 画像は僕の署名入り


モーリス・ドニは少なくとも5枚は「キリストの教義」を描いている。そのうち美術館所蔵は、モーリス・ドニ美術館とクローラー・ミュラー美術館だけれど、モーリス・ドニ美術館所蔵の作品のほうが、僕の好みである。

次の3枚は個人所蔵のモーリス・ドニの「キリストの教義」だといわれている。



Maurice Denis Catholic Mystery  1890




Maurice Denis Catholic Mystery  1890 Christie's




Maurice Denis Catholic Mystery  1890


こちらの2枚も個人所蔵のドニの作品といわれている。ドニの模写作品、模倣作品の可能性ってないの?



Catholic Mystery  1891 なんか他人の作品っぽい



Catholic Mystery  189?


クローラー・ミュラー美術館所蔵の作品は、個人所蔵の作品と同じ構図。



Maurice Denis  Roman catholic mystery 1891
モーリス・ドニ キリストの教義  クローラー・ミュラー美術館


作品の細かな違いが「間違い探し」のようだが、僕にはドニの作品に他人が混在している「間違い探し」のほうに関心が向いた。

モーリス・ドニ関連記事
XAI 各作品に記事リンク 「モーリス・ドニ 塔の花嫁 ペレアスとメリザンドから
僕の過去記事 モーリス・ドニ 3枚の受胎告知
最近の知人の記事 モーリス・ドニ ロンドン・ナショナル・ギャラリー
sai の今年の記事 モーリス・ドニ セザンヌ訪問

さて、1年以上放置していた僕の別ブログに、この少年たちに似た子供たちが描かれている作品を掲載。モーリス・ドニのオルセー美術館所蔵の〜モーリス・ドニ 礼拝堂装飾画6作品 「ミサ聖祭の栄光」〜だ。


宗教画関連は、saiも記事をアップした。「キリストの降誕」で、なかなかいいんじゃないの?

| モーリス・ドニ(Maurice Denis) | 23:45 | trackbacks(0)
ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix)の「ダンテの小舟-地獄のダンテとヴェルギリウス(The Barque of Dante) は、印象派の画家たちが競って模写をしている。

記事 ドラクロワ ダンテの小舟の模写編 印象派 セザンヌ
記事 ドラクロワ ダンテの小舟の模写編 印象派 マネ



ウジェーヌ・ドラクロワ ダンテの小舟-地獄のダンテとヴェルギリウス
Eugène Delacroix  The Barque of Dante 1822 Musée du Louvre




アニー・リーボヴィッツ  ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア (ダンテの小舟)
Annie Leibovitz  The Sopranos (The Barque of Dante)


1999-2007年の米ドラマ「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア(The Sopranos)」で、マフィアのボス、トニー・ソプラノ(Tony Soprano)を演じたジェームズ・ギャンドルフィーニ(James Gandolfini)が、ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)4月号(2007年?)の表紙になった。


このヴァニティ・フェアの表紙はジェームズ・ギャンドルフィーニ(James Gandolfini)とディレクターのデヴィッド・チェイス(David Chase)の二人。

ヴァニティ・フェアは「大衆文化から発生した最高傑作」として特集を組み、写真家のアニー・リーボヴィッツが撮影した。このポートレートで2007年の米フォト・イメージ・オブ・ザ・イヤー(Photo Images of the Year)のコマーシャル部門を受賞した。



Tony Soprano and family by Annie Leibovitz (1999) Last Supper?


アニー・リーボヴィッツは1999年からソプラーニ・ファミリーを撮影している。この作品は「最後の晩餐」(Last Supper)のようにも見える。



Tony Soprano and family by Annie Leibovitz
Le miracle de Saint Just


マフィアは、実在するニュージャージーのデカヴァルカンテ一家(DeCavalcante crime family)がモデルで、主人公のトニーは、ヴィンセント・"ヴィニー・オーシャン"・パレルモ(Vincent Palermo 1944-)だとも言われている。



Tony Soprano and family by Annie Leibovitz


とにかく話題で、ヒットした「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア(The Sopranos)」の最終回は、視聴者にとってはご不満だったらしい。

アニー・リーボヴィッツ関連記事
記事 Vogue shoot (May 2004)  マリー・アントワネット
記事 不思議の国のアリス by ルイス・キャロル
| ドラクロワ ダンテの小舟 | 22:38 | trackbacks(0)
ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix)の「ダンテの小舟-地獄のダンテとヴェルギリウス(The Barque of Dante) は、印象派の画家たちが競って模写をしている。



ウジェーヌ・ドラクロワ ダンテの小舟-地獄のダンテとヴェルギリウス
Eugène Delacroix  The Barque of Dante 1822 Musée du Louvre




ドラクロワ ダンテの小舟 模写 ポール・セザンヌ
Copy after Delacroix's  Bark of Dante 1870 Paul Cezanne


ドラクロワのダンテの小舟を模写しているセザンヌは、マネのオランピアや草上の昼食の模写のほか、フェリックス・ニコラス・フリルの「「詩人の夢?ミューズのキス?」もある。そのマネもダンテの小舟を模写いている。

セザンヌの模写関連記事
記事 ポール・セザンヌ オランピア
記事 草上の昼食 第6弾 オランジュリー美術館 ポール・セザンヌの草上の昼食

ドラクロワは、印象派に賛美された画家。マネを囲んで礼賛している「バティニョールのアトリエ」で有名な画家アンリ・ファンタン・ラトゥールは、「ドラクロワ礼賛」の作品も描いている。そこにはマネが描かれている。だが、セザンヌは描かれていない。

記事 アンリ・ファンタン・ラトゥール

セザンヌはナビ派に礼賛されている。ナビ派のモーリス・ドニが「セザンヌ礼賛」と「セザンヌ訪問」を作品化している。
| ドラクロワ ダンテの小舟 | 00:00 | trackbacks(1)
ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix)の「ダンテの小舟-地獄のダンテとヴェルギリウス(The Barque of Dante) は、印象派の画家たちが競って模写をしている。



ウジェーヌ・ドラクロワ  ダンテの小舟-地獄のダンテとヴェルギリウス
Eugène Delacroix  The Barque of Dante 1822 Musée du Louvre




ドラクロワ ダンテの小舟 模写 エドゥアール・マネ
Copy after Delacroix's  Bark of Dante 1832-33 Metropolitan Museum


マネのオランピアや草上の昼食の模写をしたセザンヌも、ドラクロワのダンテの小舟を模写している。ちなみにセザンヌのマネの模写は下記から。

記事 ポール・セザンヌ オランピア
記事 草上の昼食 第6弾 オランジュリー美術館 ポール・セザンヌの草上の昼食

ドラクロワは、印象派に賛美された画家。マネを囲んで礼賛している「バティニョールのアトリエ」で有名な画家アンリ・ファンタン・ラトゥールは、「ドラクロワ礼賛」の作品も描いている。そこにはマネが描かれている。

記事 アンリ・ファンタン・ラトゥール
| ドラクロワ ダンテの小舟 | 23:19 | trackbacks(0)
草上の昼食 第6弾

ポール・セザンヌは、マネの「草上の昼食」をテーマに、何枚も描いている。これまでに4枚のセザンヌの草上の昼食を紹介した。

その紹介で1875年のスケッチが、 オランジュリー美術館には油彩で展示されている。



Paul Cézanne  Le Dejeuner sur l'herbe 1876 - 1877




Photo  Le Dejeuner sur l'herbe by Paul Cézanne


絵画に興味のなかった僕に関心を持たせたのは、実はマネではなく、セザンヌの「草上の昼食」だった。先にも書いたが、このスケッチは、過去記事で紹介。

記事 マネのオマージュ セザンヌ 草上の昼食



Photo  Le Dejeuner sur l'herbe by  Edouard Manet


Pastorale ou Idylle

過去記事引用の作品「田園牧歌」(直訳)  牧歌(バルバリア河畔のドン・キホーテ)
1870年 オルセー美術館  musée d'Orsay (画像引用はKAFKAから)


僕がもっとも好きなセザンヌの「草上の昼食」(1870-1871年)は、この作品と共に過去記事に掲載している。

追記 別ブログでもうひとつ書いた。
記事 オランジュリー美術館 ポール・セザンヌの水浴図

さてこのオルセー美術館のセザンヌの「牧歌」(バルバリア河畔のドン・キホーテ)だけれど、なんかみたことあるんだ。

そこでわかったことだが、ファンタン=ラトゥールがワグナーに傾倒していて、彼のオペラ「タンホイザー」を主題にしていた作品とよく似ている。

これはまた別の機会に。
| 草上の昼食 | 12:56 | trackbacks(0)
PROFILE

無料ブログ作成サービス JUGEM
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
Previous Posts
LIFE STRIPE
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
SELECTED ENTRIES
RECENT TRACKBACK
覚書
HR style="COLOR: #cccccc"
MOBILE
qrcode
OTHERS
SPONSORED LINKS