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PARIISIN KATTOJA by Hugo Simberg (Sotheby's London)
ヒューゴ・シンベリの風景画でいちばん好きな作品。「傷ついた天使」、「死」、「悪魔」、「精霊」は有名だ。アテネウム美術館に「傷ついた天使」、「死の庭園」も所蔵されているが、この2枚の作品は、フレスコ画もありタンペレ大聖堂にある。XAI 「傷ついた天使」から見比べることができる
さて僕は風景画を集めてみた。
この作品はサザビーズに出品されたヒューゴ・シンベリの「パリの屋根」になる。なんかユトリロっぽくない?この作品の感じが。
フィンランドの象徴派の ヒューゴ・シンベリは、1896年にロンドンやパリをはじめヨーロッパを訪問。1903年、1904年、1910 年には長期にわたってパリに滞在しているので、1896年以降にこの作品が描かれたと思う。
1897年にはスペイン、北アフリカを巡り、イタリアでは、ルネッサンス期の巨匠の作品などを観てきたらしい。
ヒューゴ・シンベリ 春の解氷のはじまり(春の夕べ) 1897 アテネウム美術館
ヒューゴ・シンベリ 春の解氷のはじまり(春の夕べ) 個人所蔵
ヒューゴ・シンベリ 春の解氷のはじまり(春の夕べ) 1897 アテネウム美術館
ヒューゴ・シンベリ ヴィボーから 1899 アテネウム美術館
ヒューゴ・シンベリ 油彩 ウィンガー・ダンス 1903 Didrichsen Art Musem
ヒューゴ・シンベリ エッチング 岸壁のダンス 1899 アテネウム美術館
結局、僕も「死」の作品にたどり着いてしまった。
シンベリのこの2枚の作品は死(死神)が登場するか、しないかの違い。ヒューゴ・シンベリといえばかわいい死神や悪魔が描かれている作品をよく目にするが、風景画や肖像画なんかもアテネウム美術館には所蔵されていた。
さて、岸壁のダンスでの「死」(死神)は、天と地の岐路「ポホヨラ (Pohjola)」か、死者の国トゥオネラ (Tuonela)で、死者とダンスをしているのだろうか。
ハーマン・ブラウン・ヴェガ ラス・メニーナス (C)Galerie du Fleuv
ベラスケスのフアン・デ・パレーハの肖像画とピカソのラス・メニーナス
「I, Juan de Pareja」 Sunburst Book
エリザベス・ボートン・デ・トレヴィノ著
ハーマン・ブラウン・ヴェガの「ラス・メニーナス」の画家は、1650年、ディエゴ・ベラスケスが描いた「フアン・デ・パレーハの肖像画」(メトロポリタン美術館)からだ。
下は児童文学書。これはエリザベス・ボートン・デ・トレヴィノの著作の表紙に描かれたベラスケスとフアン・デ・パレーハとラス・メニーナス。
←本のご紹介 Square Fish: Reissue版
ベラスケスの肖像画は彼の弟子で、写真のような肖像画に、どちらに声をかけたらよいのかという逸話さえ残っている。
1966年にスペイン画家とともに生きて行く黒人奴隷の話で、ニューベリー賞を受賞した児童文学「I, Juan de Pareja」は、この二人(ベラスケスとフアン・デ・パレーハ)の物語だ。ハーマン・ブラウン・ヴェガは、この物語を読んだのだろうか。
エリザベス・ボートン・デ・トレヴィノのこの本は、「赤い十字章 画家ベラスケスとその弟子パレハ」で、さ・え・ら書房から定松正氏の著作本がある。ちょっとどちらも読んでみて。
さて、もう一枚のハーマン・ブラウン・ヴェガの「ラス・メニーナス」がある。
ハーマン・ブラウン・ヴェガ ラス・メニーナス(ピカソとヴェラスケス) 1987
(C)Galerie du Fleuv
ハーマン・ブラウン・ヴェガの「ラス・メニーナス」はピカソとヴェラスケスを合体。なんか、ちょっとやばそうな部分もあるけど、一応アートだから。
過去記事 パブロ・ピカソのラス・メニーナス
今回の画像は引用をしているので、お断りしておきます。作品画像に引用元と僕のサイト名を署名しています。
引用元 Galerie du Fleuv
ロジェ・ブゾンブの作品はクリスティーズやサザビーズの出品に結構あって、「死の床のドニ(モーリス・ドニの死)」(Christie's)という作品は、彼が永眠する肖像に、生前の作品が画中画として描いている。
もちろん、受胎告知。
過去記事 モーリス・ドニ 3枚の受胎告知 (フィエーゾレの 受胎告知) 1枚追加
過去記事2 モーリス・ドニ フィエーゾレの受胎告知 第2弾
ロジェ・ブゾンブは、40歳くらいモーリス・ドニより下だが、彼との交流があった一人。
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ロジェ・ブゾンブ 静物画
ロジェ・ブゾンブ ポスター BALLY
ロジェ・ブゾンブ ヴィンテージ ポスター BALLY ヴァージョン2
クリスティーズ 印象派とモダンアート展の話 ロジェ・ブゾンブのエマオの巡礼者
sai がようやくロジェ・ブゾンブの作品リンクの記事をアップしてくれた。もっとはやく書け!16〜20作品くらいになりそう?TBがいくつかあったから。
ロジェ・ブゾンブ 作品リンク記事 XAI 「ロジェ・ブゾンブ ハーレム」から
ジャン・ガブリエル・ドマーグ ラ・パリジェンヌ 1956
Auction House Bonhams & Butterfields
なんか、ジャン・ガブリエル・ドマーグ の裸婦は「リカちゃん人形」という女性のご意見の記事があって、面白く読んだ。たしかにマネキン的な裸婦の作品が多いしね。
ジャン・ガブリエル・ドマーグの晩年のリトグラフの「ラ・パリジェンヌ」は、「リカちゃん人形」のタッチとは違う。
ペイントの作品とリトグラフの作品で、同じっぽい作品を見かけることがある。僕はリトグラフのほうが好きだ。
この作品に限らず、ジャン・ガブリエル・ドマーグのカフェなどのシーンで、いつも「カルピス」を思い出してしまう僕です。
ジャン・ガブリエル・ドマーグ フレンチ・カンカン(リトグラフ)
油彩はこちら→French Can Can Painted in 1932 (Christie's)にある。フレンチ・カンカンは何枚も描いているが、ロートレックを意識してるっぽい。
ジャン・ガブリエル・ドマーグ パリジェンヌ セシル・サン・ローラン(リトグラフ)
Auction House Aguttesではタイトルが「エレガントなキャバレー」になっていた。左右も逆だった。
今回のジャン・ガブリエル・ドマーグは、仲間内では女性陣の「食いつき」が凄かった。普段メールやmixiばかりで、ブログの更新は僕以下の女性たちが書き出したからね。(嫌味じゃないよ)
さて、その彼女たちの記事を含めて、XAIから記事リンクしてます。
XAI ジャン・ガブリエル・ドマーグの水彩
ジャン・ガブリエル・ドマーグは、サテュロスの神話の場面もリトグラフにしている。時間があれば追記することに。
モーリス・ドニ 聖霊降臨(ペンテコステ) 1934 ポスターから
Maurice Denis, Paris, Eglise du Saint-Esprit, The Pentecost
有名な天井のドームと正方形の身廊にはステンドグラス、モザイク、そして祭壇にモーリス・ドニの聖霊降臨(ペンテコステ Pentecostes)が装飾されている。
パリ12区 聖エスプリ教会(サン・エスプリ教会)
Église du Saint-Esprit Paris 12
ここのフレスコ画はモーリス・ドニ(Maurice Denis)、ジョルジュ・デヴァリエール(Georges Desvallières)、アンリ・マレ(Henri Marret)らが制作している。あとでわかったのが、アール・デコのジャン・デュパ(Jean Dupas)の作品もあった。
アンリ・マレ エフェソス公会議 サン・エスプリ教会
Henri Marret, Paris, Eglise du Saint-Esprit,le Concile d’Ephèse
サン・エスプリ教会のアンリ・マレによる「エフェソス公会議」はすっごくよかった。一番上がキリストの「槍の一突」が描かれていて、そこまでの写真がなくて残念。
アンリ・マレ エフェソス公会議 サン・エスプリ教会
グレゴリウス7世、カール大帝 Grégoire VII,Charlemagne
Henri Marret, Paris, Eglise du Saint-Esprit, le Concile d’Ephèse
左は 教皇の権威を高めたグレゴリウス7世 (ローマ教皇)、右は十字軍遠征のカール大帝が描かれている。
第2ヴァチカン公会議 サン・エスプリ教会
Paris, Eglise du Saint-Esprit Vatican II assembly
あるサイトでは、この作品をモーリス・ドニとしていたけど、確か違ったような・・・。誰だったかわからないが、内容は「第2ヴァチカン公会議」を描いてたと記憶している。
サン・エスプリ教会 Paris, Eglise du Saint-Espri
サン・エスプリ教会 Paris, Eglise du Saint-Espri
誰の作品だかタイトルも曖昧になっているものの方が多い。たしかジャンヌ・ダルクのフレスコ画もあった。ジョルジュ・デヴァリエール(Georges Desvallières)は、こうしたフレスコ画の下にあるプレートに、キリストの生涯を描いている。
アンリ・マレの「エフェソス公会議」の下の作品は「マリア伝承 シメオンの予言」(キリストの神殿奉献)を描いている。過酷な運命を告げられる場面。
「マリア伝承 シメオンの予言」(キリストの神殿奉献)
ジョルジュ・デヴァリエール(Georges Desvallières)
サン・エスプリ教会 Paris, Eglise du Saint-Espri
十字架昇架
ジョルジュ・デヴァリエール(Georges Desvallières)
サン・エスプリ教会 Paris, Eglise du Saint-Espri
キリストの磔刑 キリストの埋葬
ジョルジュ・デヴァリエール(Georges Desvallières)
サン・エスプリ教会 Paris, Eglise du Saint-Espri
パリ12区 聖エスプリ教会(サン・エスプリ教会)
Église du Saint-Esprit Paris 12
ここに誰のどんな作品があるかきちんとメモしておけばよかった。
その他のモーリス・ドニの装飾記事はこちらから。
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モーリス・ドニ 受胎告知 第3弾 聖ニケーズ教会
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モーリス・ドニの作品記事はこちらから。
XAI 各作品に記事リンク 「モーリス・ドニ 塔の花嫁 ペレアスとメリザンドからマレーヌ姫」
l’église Saint-Nicaise de Reims L'Annonciation 1925-1926
モーリス・ドニ(Maurice Denis) 受胎告知(部分) 聖ニケーズ教会
ルネ・ラリックのステンド・グラスで有名な聖ニケーズ教会。当時の僕は無知で、これがモーリス・ドニの受胎告知だと知らなかった。
過去記事 モーリス・ドニ 3枚の受胎告知(フィエーゾレの受胎告知 1枚追加)
過去記事 モーリス・ドニ フィエーゾレの受胎告知 第2弾(プリウレの窓辺の受胎告知もこちら)
というか、絵画そのものにあんまり興味なかったので、とても雑に撮影している。なんかもっとマシな画像なんかないのかなって思って検索したら、これでも僕のがマシだと思った。
祭壇の両脇の絵画がモーリス・ドニで、もう一方が「聖家族」になる。
l’église Saint-Nicaise de Reims la Sainte Famille 1925-1926
モーリス・ドニ(Maurice Denis) 聖家族 聖ニケーズ教会
この「聖家族」の方が、うまく撮影している人が多い。モーリス・ドニは、はじめにこの祭壇画を制作し、9年後には、洗礼室のフレスコ画「生命の源」を制作。
l’église Saint-Nicaise de Reims(baptistère) La Source de Vie 1934
モーリス・ドニ(Maurice Denis) 聖ニケーズ教会 洗礼室フレスコ画「生命の源」
この聖ニケーズ教会は、ルネ・ラリックでもわかるように、アール・ヌーヴォー調の装飾。
l’église Saint-Nicaise de Reims(baptistère) La Source de Vie 1934
モーリス・ドニ(Maurice Denis) 聖ニケーズ教会 洗礼室フレスコ画「生命の源」
撮影されていない反対側の壁にもドニのフレスコ画が続く。この小さな教会には、最初に触れたように、ルネ・ラリックのステンド・グラス、装飾がある。
l’église Saint-Nicaise de Reims Autel la colombe et les lampes et Lalique
ルネ・ラリック(René Lalique) 聖ニケーズ教会 祭壇上 写真の右下の鳩のランプ
この下に聖ニケーズの彫刻が置かれた祭壇があるが、可哀相なくらいに天井の装飾のほうが人目を引く。
l’église Saint-Nicaise de Reims Vitraux René Lalique
ルネ・ラリック 聖ニケーズ教会 ステンド・グラス 1934?
l’église Saint-Nicaise de Reims Vitraux René Lalique
ルネ・ラリック 聖ニケーズ教会 ステンド・グラス 1934 (C) René Lalique
l’église Saint-Nicaise de Reims Pipe organs in Marne (C) wiki
聖ニケーズ教会 マルヌのパイプ・オルガン
マルヌのパイプ・オルガンってフランスでは有名なんだろうか。巨大なパイプオルガンに、よくセーヌ=エ=マルヌ県(Seine-et-Marne)とかヴァル=ド=マルヌ県(Nogent-sur-Marne)とかあるけど。ヤマハやカワイのピアノのように、楽器の木材で有名なのかも?
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