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ディルク・ボウツ 受胎告知 1450 - 1455
ゲッティ美術館所蔵
ゲッティ美術館所蔵のディルク・ボウツ「受胎告知」はこの1枚だったはずなんだけど。こんな「受胎告知」を発見してしまった。
調べてみたら、この作品と同じものを掲載しているサイトを発見した。
ディルク・ボウツの祭壇画には中央パネルが全く同じ「最後の晩餐」で、右翼と左翼が違うパターンのものだが、完全な復元が難しいようで、二つのパターンが知られているが、聖ペトロ教会で公開されているのは下の配置での祭壇画。上は個人所蔵。
多翼祭壇画 聖餐の秘跡の祭壇画 ディルク・ボウツ
個人所蔵、聖ペテロ教会
この祭壇画に関係のある二枚目の「受胎告知」は模写なのか。それとも二人の息子はボウツ工房の作品だろうか。ディルク・ボウツの「キリストの生涯」は「聖餐の秘跡の祭壇画」 と一組だと言われている。そうすると個人所蔵の「受胎告知」ではないかと。
多翼祭壇画の「イエス ・ キリストの生涯」を表す5 つの絵画の一場面が、ゲッティ美術館の「受胎告知」だ。上部の左翼。
こんなカンジではないかという説のひとつ。受胎告知、東方三博士の礼拝、中央パネルがキリストの磔刑。そしてキリストの埋葬、キリストの復活という説がある。ちなみに東方三博士の礼拝は模写らしい。
キリストの埋葬(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)、キリストの復活(ノートン・サイモン美術館)も、ディルク・ボウツは何枚が描いている。中央パネルの「キリストの磔刑」は王立美術館所蔵。
そうすると、もしかすると謎の「受胎告知」は、この「キリストの磔刑」(王立美術館)とあわせた祭壇画のコピーだったのかも。
ひとつ気になるのは、カラーの方は確かにベルギー王立美術館なんだけど、モノクロの方は個人所蔵のような気がする。
多翼祭壇画「イエスの生涯」 ディルク・ボウツ 聖ペテロ教会の予想図
多翼祭壇画「イエスの生涯」 ディルク・ボウツ 個人所蔵を仮定した予想図
だったら、こんなカンジがあったんだろうか?ディルク・ボウツの受胎告知はいくつかある。多翼祭壇画の一部のものもある。
ディルク・ボウツの聖母の祭壇画は、右から「受胎告知」、「エリザベツへの訪問」、「キリスト降誕」、「東方三博士の礼拝」の順になっている。
ディルク・ボウツ 受胎告知 1465-70 カルースト・グルベンキャン美術館